「攻めの経営のためにコロンボに拠点を移しました。チャレンジはどこまでも続きます。」
と闘志を燃やすのは、Tsukiji Uoichi Pvt Ltd の社長 岡山浩之さん。
Tsukiji Uoichi Colombo は、”築地魚一”ブランドとしては最初の海外出店となる店舗です。
岡山さんはコロンボ店の責任者であり、かつ国内外のすべての店舗を束ねる株式会社サードプレイスの代表取締役でもあります。
きっかけは人数合わせ?
2013年のある日、会社の取締役のつてで知人にビジネスの相談をしていました。「スリランカで海外ビジネスの視察ツアーを計画しているが、一人分の枠が空いているから来てくれないか?」 と誘われたのが、スリランカに足を踏み入れるきっかけでした。
スリランカが地図上のどこに存在するかもわからない状態でしたが、実際にスリランカに降り立ち、市内の各所を巡ったころにはすでに、
「ここで絶対やりたい!!」
という思いが沸いていたと言います。元来道なき道を切り開いて進むのが好きで、当時はコロンボに日本人の経営による本格的な日本食レストランはなく、大きなポテンシャルを感じたのがいちばんの理由でした。
パイオニアの苦悩
しかし、開店にあたっては苦労の連続でした。日本の常識はスリランカの非常識。スリランカでは何事も「すべて説明しないとわかってくれません。」
厨房の床は、日本で専門業者に頼めば特に指示をしなくとも防水処理をした後にコンクリートを打ちますが、なんとこれがやられていなかった。
厨房を使ってみると階下の店舗に水漏れが発生。連絡を受けて雑巾を持って階下に駆け付けては謝罪するという日々が続きました。ついにこれが原因で管轄官庁から営業停止の命令を受けてしまいます。
やむなく工事はやり直しとなりました。指示しないのが悪いということで費用は自腹です。営業はできないは工事費はかかるはでスタートから大きな痛手となりました。
遠隔経営の難しさ
その苦労を経て2014年7月に開店。しばらくは日本人スタッフが定期的に滞在しては、オペレーションをチェックしてきました。
ローカルスタッフはしっかりやってくれるのですが、日本人とは日本食への親しみ度合いが異なるためか、やはり少しずつ理想の味やサービスから乖離するところが出てきてしまいます。
ふつうに日本のクオリティーの日本食を提供すれば顧客はついてくるとわかってはいながらも、実は遠隔経営でそれを維持していくのは簡単ではないのです。
自らがスリランカに乗り込む決断のワケ
日本国内では店舗数を順調に増やしてはいました。しかし経営者的には”日本を中心に飲食事業を続けても継続的な成長は期待できない”と考え始めていた時期でした。
「今のまま仕事を続けても自分も従業員も幸せになれない。」
ならば今自分がやるべきことは何なのか?と自問してたどり着いたのが、”事業の海外展開の加速”、そして”海外で日本の食文化をさらに広める”、というミッションで自らがコロンボへ赴くことだったのです。
そして2016年の12月にコロンボでの生活が始まりました。
UOICHIは進化し続けます!
着任してからは次々にコロンボ店の変革を進めています。
食文化の異なるスリランカの地で日本食を広めていきたいという考えが根底にあり、目論見通りにスリランカ人顧客の割合は8割近くを占めています。
ローカルのお客様を大切にしながらも、今後については、「”日本人に喜ばれる店作り” にも注力して、日本人の方にももっと来店していただきたいと考えています。」 新たな日本人スタッフも加入する予定です。
次のプロジェクトがスタートしています!
加えて、コロンボ市内で次のプロジェクトも始動しています。
「これまでスリランカでは体験できなかったような、日本食のさらなるバリエーションを楽しめる場を提供していきます。」
TSUKIJI UOICHI COLOMBO (ウェブサイト)
Clock Tower 1st floor, No. 30, Arcade Independence Square, Colombo 07
TEL+94 11 267 0707