スリランカにETAで入国すると30日間、さらに入管に行って延長手続することで入国の日から最長90日間は滞在できます。
それ以上の長期にわたって滞在する場合にはビザが必要です。
関連記事:これで完璧!スリランカETA申請の手順
該当する省庁を見極める
居住ビザには、就労、投資、宗教、学生などのカテゴリーがありますが、ここでは就労カテゴリーつまり就労許可取得について解説します。
この場合は自分がついている職種に該当する監督省庁に申請することになります。
会社がBoI (投資庁:Board of Investment) の認可を得ている場合にはBoIに申請するということで明確ですが、それ以外の場合にはまずは監督省庁を探すことから始める必要があります。
私のケースでいうと、最初に建設省 (Ministry of Housing and Construction) に申請したのですが、直接建設に関わる仕事ではないからとのことで却下のレターが来てしまいました。そして次に商業省 (Ministry of Industry and Commerce) に申請しました。
申請のコスト
一般的にビザの申請をする場合には弁護士やカンパニーセクレタリーに連絡窓口や書類作成をお願いします。
私の場合はコロンボの老舗の弁護士事務所にお願いしました。その料金は750米ドル。 (相場からは高めだと思います。ビザが出るかどうかも不安で確実なルートを選びました。)加えて50米ドルの手数料と155米ドルの申請費用が請求されました。
ビザ申請の手続き
ビザの申請にあたっては、入国ビザ (Entry Visa) と 居住ビザ (Residence Visa =就労許可) の二つを申請することになります。
以下が手続きの流れ
- 該当省庁に「ビザ取得の推薦のリクエスト」のレターを提出
※この際に多くのサポート資料をそろえる必要があります。 - 該当省庁にて面談
※ない場合もあります。仕事の内容などを説明。 - 該当省庁から入管に対して推薦状を発行。それを受けて入管から在日本スリランカ大使館に対して「入国ビザ」を発行せよ、とのファックス送付。
※これが出た時点で居住ビザの発給までほぼ確定です! - 申請者が入国ビザの申請書を記入して、在日本スリランカ大使館を訪問。パスポートと写真2枚も提出
- 後日(2営業日)大使館を再訪問。入国ビザが貼られたパスポートを受け取り。3,024円支払い
- スリランカに入国ビザを使って入国
- 居住ビザの申請書(指紋押印、写真4枚必要)とパスポートを入管に提出
- 居住ビザ受け取り!(約4営業日)
(参考記事) コロンボで証明写真撮るならプリントショップ
1から3で時間がかかります。標準で6週間とか。効果があったかどうかはわかりませんが、私は在日本スリランカ大使をある人から紹介してもらい、この期間に面談してきました。仕事の内容を説明して、ビザ発給のサポートをしてほしいとお願いしました。該当省庁には推薦状を出すように連絡しておくと言われていましたが・・・。
提出すべき書類
ちなみに1に関して、商業省からリクエストされたのは以下の書類。
- 推薦状のリクエストレター
- ビザ申請書
- 会社のプロフィール(日本の親会社と現地会社)
- 会社の定款のコピー(日本の親会社と現地会社)
- 会社の登記簿のコピー(日本の親会社と現地会社)
- 直近2年間の財務ステートメント
- パスポートのコピー(SL入国時のスタンプも)
- 会社との雇用契約書のコピー
- 申請者の履歴書
- 申請者の学歴の証明書(卒業証明書など)
- 会社が家賃その他の費用を負担する旨の証明書
- 申請者の直近6か月の銀行明細
- 会社の今後2年間のアクションプラン、最新の組織図および今後の人員計画。
- 扶養者がいる場合:扶養者が18歳以上65歳未満でスリランカで働かないことを申請者が保証するレター
- オフィスの賃貸契約書のコピーおよび住居の賃貸契約書のコピー
- オフィスおよび住居の光熱費支払いの領収書のコピー
- 納税証明書
- 会社が継続し雇用者も増やしていけるという趣旨の中期計画書
- ETF(雇用保険のようなもの)とEPF(年金のようなもの)の加入証明
新規法人だったので提出できないものもいくつかありましたが、それにしてもたくさんあります。
商業省で面談した係官がこぼしていました。
「最近は中国人やインド人が大量に入国して、許可された以外のビジネスをおこなって居付いてしまうケースが多い。正当に申請する人に対してはビザは発給するべきだが、悪い人たちをリジェクトするためにどうしても申請が面倒になってしまうしチェックも念入りにせざるを得ない。」
ん~、とばっちりを受けているのか・・・