スリランカに来てまず驚くのが、街中にいる野良犬の多さ。歩道に寝ている犬をよけて歩くこともしばしばです。
犬ものんびり自由きままに生きているというと平和そうですが、飼い主に捨てられて仕方なく路上生活という犬がほとんど。中には避妊手術をさせないまま生まれた子犬を母犬ごと捨ててしまうケースもあるんだそうです。
狂犬病
日本では予防注射などによって根絶された狂犬病ですが、スリランカではなくなっていません。
実は狂犬病ウィルスは、犬だけでなく、猿、ネコ、こうもり、リスなどいろいろな動物が持っています。野生動物には手から直接食べ物を与えたりしないことが大切です。
狂犬病の致死率は100%
狂犬病が恐ろしいのは、発症してしまうと致死率が100%であるということです。そのため野良犬などに噛まれたらすぐ、発症する前に病院で解毒の注射をしてもらいます。
無料の国立病院へ行くのがおすすめで、特別なクリニックがあり優先して診てもらえます。
解毒の注射を打てば発症することはありません。ただし、その後長期にわたって血清注射を打つ必要があるので、治療が終わるまでは国を出ない方がいいです。
野良犬保護などの仕事に関わる人はあらかじめ予防接種を受けています。日本でも保健所に行くと狂犬病の予防接種を受けることができます。
噛んだ犬は捕獲する
狂犬病にかかった動物は、攻撃的になった直後に死んでしまいます。そのため噛んだ動物は可能であれば捕獲して一週間観察します。
死んでしまった動物は、国立医学研究所で狂犬病の検査をしてくれますが、運搬は自力で行う必要があります。頼んでも取りに来てはくれません。
スリランカでのペットの入手方法
野良犬の話から変わって、自宅でペットを飼いたいという場合、どういうルートで入手できるのでしょう?
ペットショップの実態
スリランカにもペットショップはあります。しかしたいていの店は環境が劣悪で、暑い店先でケージに入れられた動物はなんとなくぐったりしています。そういう動物は売れ行きが悪いのか、最近売られているのは鳥や金魚が多いようです。
観賞用金魚は人気があるし、世話がかからない種は庭の池で飼っている家も多いです。ポンプで酸素を補給する種は、停電が続くと悲劇になりますが。。。
野良犬・野良ネコの救済団体
野良犬、特に子犬を救済して、予防注射や避妊を施した後に里親に譲る仕組みはスリランカでも出来上がっています。救済団体が多く、毎月何回か譲渡会も催されるので、ペット探しはまずそこに行くのがお勧めです。このシステムが続いていけば野良犬の数も減ると期待されています。
以下、代表的な二つの団体です。
野良ネコの救済団体も同様にあります。ただしネコは自分で狩りをして食べていけるので、気ままにいろいろな家のやっかいになっているようです。
血統書付き
どうしても血統書付きのペットが欲しいという場合は、個人ブリーダーが日曜の新聞やウェブサイトに公告を出しているので、連絡後に家を訪問して取引します。
知り合いからの紹介も多いです。ケンネルソサエティーのドッグショーも毎年開催されています。
だたし、高温多湿で蚊もダニも多いスリランカで、血統犬を飼うのはそれなりの覚悟がいります。食べ物にはお金がかかるし、屋内飼いにより運動不足に陥ってしまいがち。
病気の時は往診してくれる獣医もいますが、獣医への費用は高額です。丈夫な野良犬とは違って手間もお金もかかります。