スリランカの投資家ビザとは?

スリランカにはレジデントゲスト (Resident Guest Scheme Visa Program=客員在留ビザ) と呼ばれるビザ(=査証)の制度があります。

外国人の投資家や専門家で、スリランカの経済や社会文化環境的な発展に貢献できる人に対するインセンティブとして、在留許可(ビザ)を与えるものです。

 

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必要な資金

レジデントゲストスキームには、投資家ビザ (Investor Category) と専門家ビザ (Professional Category) の二つがあります。

それぞれ以下の最低金額を外国からスリランカに送金する必要があります。

【投資家ビザ】

◇投資資金:25万米ドル
(他の通貨でも可。日本円で約2,800万円)

上記に加えて扶養者一人当たり3.5万米ドルを追加
(日本円で約400万円)

◇(上記、投資資金に加えて)生活資金:毎月十分な額

【専門家ビザ】

◇生活資金:毎月2,000米ドル
(扶養者一人につき1,000米ドル追加)

Sri Lanka VISA

 

投資内容

投資家ビザにおいては、スリランカに送金した上記投資資金を使って、政府に承認された投資活動を行う必要があります。現在のところ以下が対象となっています。

  • 投資庁 (Board of Investment ) に承認されたベンチャープロジェクトへの出資
  • 承認された既存もしくは新規法人への出資
  • コロンボ証券取引所で上場している株式への投資

関連して収益不動産の購入が認められるという噂もあるようです。

 

ビザの有効期限は

ビザの有効期限は、当初5年間。条件を維持している場合には、5年後に更新可能です。

ただし最初の2年間の投資活動において期待される進捗が見られない場合には、追加の出資が求められる場合があります。

また3年間の居住後、市民権が与えられます。

 

投資家ビザ用の特別銀行口座

投資家ビザに申し込む場合には、下記の二つの特別口座を開きます。スリランカのどの銀行でも開設可能。

 

Resident Guest Foreign Currency Account

上に説明した25万ドルの投資資金を送金すべき口座。

最初の2年間は口座の残高(投資に回していない分)に対して普通預金の利息が付きます。3年目以降の利息が支払われるかどうかは政府機関の承認が必要です。

投資以外の目的で資金を引き出す際には、政府機関の承認が必要です。

 

Resident Guest Rupee Currency Account

上に説明した生活資金を送金すべき口座となります。

投資した結果の収益や、株の売却代金はこの口座に入れることができます。

 

両方の口座に残った資金のうち、以下については日本に送金することができます。

・投資に未使用の残金
・投資した結果の利益(キャピタル&インカム)
・売上代金


本記事の内容は、スリランカ出入国管理局のウェブサイトを参考にしています。

実際に申請を試したわけではないため、具体的な手続きに関する質問や相談はお受けいたしかねます。

 

※為替は2017年7月時点。1ドル=112円